カテゴリ:憲法前文( 6 )

ポーランド共和国憲法前文(1997年)
 われわれ祖国の存在と将来に配慮しつつ、

 1989年、祖国の運命を主権的かつ民主的に決定する可能性を回復したわれわれポーランド民族、すなわち共和国のすべての市民は、

 真理、正義、善、美の根源である神を信じる者も、
 この信仰を共有しないが他の根源に由来する普遍的価値を信じる者も、
 ポーランドの共通の福利に対する権利と義務において平等であり、
 我々の祖先に対しその労働、多大な犠牲によってあがなわれた独立のためのたたかい、民族のキリスト教的遺産と全人類的価値に根ざす文化に感謝し、
 第一および第二共共和国の最善の伝統を想起し、
 将来の世代に、千年を越える成果のうち価値あるもの全てを伝えることを義務とし、
 世界に散らばるわれわれの同胞と共同体として結ばれ、
 人類家族の福利のため、すべての国々と協力する必要を自覚し、
 われわれの祖国において、基本的な自由と権利が侵された時代の苦しみを忘れず、
 市民の権利を永久に保障すること、公的機関の活動に誠実と正確を確保することを希求し、
 神と自らの良心に対する責任を自覚し、
 自由と正義の尊重、諸権力の共働、社会的対話に基づき、市民とその共同体の権限の強化を推進する原則に基づき、国家のための基本法として、
 この共和国憲法を制定する。

 第三共和国の福利のため、これらの法を適用する者すべてに、
 人間の生まれながらの尊厳を堅持し、人間の自由への権利と他者と連帯する義務に特に配慮して、この憲法を行使し、上の原則をポーランド共和国の揺るぎない基礎として尊重するよう訴える。 

*松本により一部改訳*
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by shiryouko | 2005-08-29 09:43 | 憲法前文

スペイン王国憲法(1978年)前文
 スペイン国民は、正義、自由及び安全を確立し、ならびに国民全体の福祉を増進することを念願して、主権を行使し、次のとおり意思を宣言する。
  憲法及び法律の範囲内において、公正な経済的及び社会的秩序に従い、民主的共同生活を保障する。
  国民の意思の表明として、法の支配を確保する法治国家を強化する。
  すべてのスペイン人及びスペイン各地域の住民が人権、その文化および伝統、ならびに言語および制度を行使するさい、これを保護する。
  すべての人々に価値ある生活の質を保障するため、文化および経済の発展を促進す。
  進んだ民主的社会を確立する。
  世界のすべての諸国民の間の、平和的関係および実効性のある協力の強化に協力する。

 したがって、国会は以下の憲法を可決し、スペイン国民はこれを承認する。
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by shiryouko | 2005-08-29 08:38 | 憲法前文

スイス誓約者同盟の連邦憲法前文
全能の神の名において!
スイス国民とカントンは、
被造物に対する責任において、
自由および民主主義と、世界に対する連帯と公開の中での独立および平和とを強化するために連邦をつねに革新する努力において、
統一の中の多様性を相互に顧慮し、またそれに留意しつつ生きることの意志において、
将来世代に対する共同の成果と責任との自覚において、
自己の自由を(眠らせることなく)行使する人だけが自由であること、および、共同体の強さは、その成員の中のもっとも弱い者の生き甲斐によって測られることを確信しつつ、以下の憲法を制定する。

(「解説・世界憲法集第四版」樋口陽一・吉田善明編、三省堂より引用。ただし、訳文の一部は、関曠野氏の訳を用いて若干の修正をしています)
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by shiryouko | 2005-07-02 22:44 | 憲法前文

ドイツ連邦共和国基本法 前文(日本語)
 神と人間に対するみずからの弁明責任を自覚し、

 統合されたヨーロッパの中で平等の権利を有する一員として、世界平和に貢献しようとする決意に満ちて、

 ドイツ国民は、その憲法制定権力により、この基本法を制定した。

 バーデン=ヴュルテンベルク、バイエルン、ベルリン、ブランデンブルク、プレーメン、ハンブルク、ヘッセン、メクレンブルク=フォアポンメルン、ニーダーザクセン、ノルトライン=ヴエストファーレン、ラインラント=プファルツ、ザールラント、ザクセン、ザクセン=アンハルト、シュレスヴィヒ=ホルシュタインおよびテューリンゲンの諸ラントのドイツ人は、自由な自己決定によりドイツの統一と自由を達成した。

 これにより、この基本法は全ドイツ国民に適用される。
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by shiryouko | 2005-06-02 14:59 | 憲法前文

大韓民国憲法 前文(日本語訳)
前文
 悠久の歴史と伝統に輝く我が大韓国民は、三・一運動により建立された大韓民国臨時政府の法統及び、不義に抗拒した四・一九民主理念を継承し、祖国の民主改革と平和的統一の使命に立脚して、正義、人道及び同胞愛により民族の団結を強固にし、すべての社会的弊習と不義を打破し、自律と調和を基礎として自由民主的基本秩序を一層確固にして、政治、経済、社会及び文化のすべての領域において各人の機会を均等にし、能力を最高度に発揮させ、自由及び権利に伴う責任と義務を完遂させ、内には国民生活の均等なる向上を期し、外には恒久的な世界平和と人類共栄に貢献することにより、我々と我々の子孫の安全と自由と幸福を永遠に確保することを誓いつつ、1948年7月12日に制定され、8次にわたって改正された憲法を、ここに国会の議決を経て、国民投票により改正する。

                                1987年10月29日
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by shiryouko | 2005-06-02 14:56 | 憲法前文

ミクロネシア連邦憲法前文
 われらミクロネシアの民は、主権者として、ここにミクロネシア連邦憲法を制定する。

 この憲法のもとに、われらの共通の願いとして、平和と調和のうちに生き、過去の伝統を守り、未来への約束を果たすことを宣言する。

 多くの島々からなるひとつの民族となるために、われらはその文化の多様さを尊重する。おたがいの違いこそが、われらを豊かにするからだ。海流はわれらを結び合わせるものでこそあれ、引き離すものではない。島々によってわれらは生かされ、島国だからこそわれらは広がり、強くなれたのだ。

 われらの祖先はその家をここに定めたけれど、だれかを追い出すことはしなかった。それを受け継ぐわれらは、ここ以外の故郷を望まない。戦争を知っているからこそ、われらは平和を願う。分割されていたからこそ、われらは一つであろうと望む。支配されていたからこそ、われらは自由を求める。

 ミクロネシアの歴史は、ヒトが筏やカヌーで海に乗り出した時にはじまった。そしてミクロネシア民族は、人びとが星ぼしを航海する時代、つまり地球そのものが一つの島となった時代に誕生した。われらは共通の人間性にもとづく、平和、友情、協同そして愛をすべての民族に届け、皆からもそれを得たいと願う。この憲法とともに、他民族に保護されていたわれらは、いま、そして永遠にわれらの島々の誇り高い守護者となる。

(松本和志私訳)
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by shiryouko | 2005-06-01 18:30 | 憲法前文