カテゴリ:アメリカとの関係( 3 )

日米規制改革および競争政策イニシアティブに基づく日本国政府への米国政府要望書(2004年度版)
日米規制改革および競争政策イニシアティブに基づく日本国政府への米国政府要望書(通称「規制改革要望書」)は、在日米国大使館のウェブサイト

http://japan.usembassy.gov/j/p/tpj-j20041020-50.html


 で読むことができ、日本政府の規制緩和策の根幹となっている。米国植民地政府としての日本政府の役割を知るのに、最適な資料である。

 たとえばこの2004年度版を読めば、大臣たちのしどろもどろな国会答弁より、はるかに明確に郵政改革のめざす方向を理解することができる。以下引用;

民営化

 米国は、小泉首相の公社・公団の再編と民営化の取組みに関心を持ち続けてきた。この改革イニシアティブは、競争を刺激し、資源のより有効的な利用につながるなど、日本経済に大きな影響を及ぼす可能性がある。米国政府は、日本郵政公社の民営化という小泉首相の意欲的な取組みに特に関心を持っている。日本の郵便生命保険事業と郵便貯金事業が世界最大の生命保険事業者と預金制度にまで成長しているため、これらの事業の民営化は、それぞれの分野で営業をしている会社に巨大な影響を与えると考えられる。2007年に開始予定の日本郵政公社の民営化は、民間の宅配便業者にも大きな影響を与える可能性がある。

 本年の米国の提言の柱は、日本郵政公社の民営化が日本経済に最大限の経済的利益をもたらすためには、意欲的かつ市場原理に基づいて行われるべきであるという原則である。真に市場原理に基づいたアプローチというものは、日本の保険、銀行、宅配便市場において歪められていない競争を確保することを含まなければならない。日本郵政公社に付与されている民間競合社と比べた優遇面の全面的な撤廃は必要不可欠である。これらの優遇面は、米国系企業および日本企業の双方にとって同様に、長年の懸念となっている。経済財政諮問会議は、9月10日に発表した「郵政民営化の基本方針」において、日本郵政公社と民間企業との間の「競争条件」の均等化の重要性を確認することにより、重要な一歩を踏み出した。

 米国は、日本郵政公社と成田国際空港、日本道路公団等の他の組織の民営化が成功することを期待している。これは、複雑で挑戦的な取組みではあるが、効果的に実行できれば日本経済と日本の企業、消費者に大きな利益をもたらすことになる。本年の民営化にかかわる提言の重要項目は下記のとおりである。

提言の概要

· 競争条件の均等化:保険、銀行、宅配便分野において、日本郵政公社に付与されている民間競合社と比べた優遇面を全面的に撤廃する。民営化の結果、歪められていない競争を市場にもたらすと保証する。

· 保険と銀行の公正な競争:日本郵政公社の保険および貯金事業においては、真に同一の競争条件が整うまで、新規または変更された商品およびサービスの導入を停止する。これらの事業に、民間企業と同一の納税条件、法律、規制、責任準備金条件、基準、および規制監督を適用するよう確保する。

· 宅配便サービスの公正な競争:郵便業務の規制当局は日本郵政公社から独立しかつ完全に切り離された機関であることを確実にし、民間部門と競合するビジネス分野における競争を歪曲するような政府の特別な恩恵を日本郵政公社の郵便事業が受けることを禁止する。

· 相互補助の防止:日本郵政公社の保険および銀行事業と公社の非金融事業の間で相互補助が行われないよう十分な方策を取る。競争的なサービス(すなわち、宅配便サービス)が、日本郵政公社が全国共通の郵便事業で得た利益から相互補助を受けるのを防止するため、管理を導入する。

· 完全な透明性:民間の利害関係者が、関係する日本政府の職員と民営化について意見交換を行い、政府が召集する関連の委員会の審議に貢献する有意義な機会が提供されるよう確保する。パブリックコメント手続きの十分な利用を保証する。
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by shiryouko | 2005-06-29 16:04 | アメリカとの関係

日本国とアメリカ合衆国との間の友好通商航海条約・前文
 日本国とアメリカ合衆国との間の友好通商航海条約・前文
                          (効力発生1953年10月30日)

 日本国及びアメリカ合衆国は、
 両国の間に伝統的に存在する平和及び友好の関係を強化し、
 並びに両国の国民の間の一村緊密な経済的及び文化的関係を促進することを希望し、
 
 また、相互に有利な通商関係を助長し、
 相互に有益な投資を促進し、
 並びに相互の権利及び特権を定める取極によってそれらの目的の達成に寄与することができることを認識しているので、

 無条件に与えられる最恵国待遇及び内国民原則を一般的に基礎とする友好通商航海条約を締結することに決定し、そのため、次のとおりそれぞれの全権委員を任命した。
 (委員名省略)

 これらの全権委員は、互いにその全権委任状を示し、それが妥当であると認められた後、次の諸条件を協定した。

 補足
 全権を委任する権限をもつのは「主権者」しかいないはずです。
 1953年10月30日といえば、「日本との平和条約」が効力を発生した1952年4月28日から1年半あと、朝鮮戦争の休戦協定調印がされた1953年7月27日から3ヶ月後です。

 日本国とアメリカ合衆国の関係は「伝統的な平和」という武ばった平和主義のようです。
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by shiryouko | 2005-06-29 15:09 | アメリカとの関係

日本国とアメリカ合衆国との間の相互協力及び安全保障条約前文
 日本国とアメリカ合衆国との間の相互協力及び安全保障条約前文
                          (効力発生1960年6月23日)

 日本国及びアメリカ合衆国は、
 両国の間に伝統的に存在する平和及び友好の関係を強化し、
 並びに民主主義の諸原則、個人の自由及び法の支配を擁護することを希望し、
 
 また、両国の間の一層緊密な経済的協力を促進し、
 並びにそれぞれの国における経済的安定及び福祉の条件を助長することを希望し、

 国際連合憲章の目的及び原則に対する信念並びにすべての国民及びすべての政府とともに平和のうちに生きようとする願望を再確認し、

 両国が国際連合憲章に定める個別的又は集団的自衛の固有の権利を有していることを確認し、

 両国が極東における国際の平和及び安全の維持に共通の関心を有することを考慮し、
 相互協力及び安全保障条約を締結することを決意し、

 よって、次のとおり協定する。

 補足
 「法の支配を擁護することを希望し」
 なるほど、気分だけだったのです。実質的には「法の支配」ではなく、日米官僚の支配におちいるはずです。
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by shiryouko | 2005-06-29 12:33 | アメリカとの関係